竜類の中でも最大級の体格と破壊力を持つこのドレイクは、手足から金属の爪が飛び出ていることが大きな特徴である。トラナリアンス※よりも長く、二倍鋭い金属の爪を持つことにより、彼らは刃ドレイクという名称で分類される。
刃ドレイクは沼地の最深部に生息しており、厚みのある鱗はくすんだ緑色の藻に覆われている。本来刃ドレイクは一様に高慢かつ攻撃的で、規格外の恐ろしさを誇るが、彼らは数十年から数百年もの間ねぐらで寝る習性があり、自分の排泄物に埋もれている。しかし、眠りから覚めたときはとてつもない勢いで暴れ回り、手当たり次第に生物を貪り食らう。巨大な胃袋が膨れると、刃ドレイクは自分の不潔な巣穴に戻り、再び眠りにつく。
沼地の奥で暮らすリザードマンは、刃ドレイクを神の類とみなしており、しばしば生物の死体を、生贄としてドレイクのねぐらの沼に投げ込む。とはいえ、リザードマンが供物の見返りを受けているかは不明であり、ドレイクはうんざりしているかもしれない。嵐のように激しい刃ドレイクは、彼らの名前が示す通りに、戦いでは爪で敵を引き裂くが、噛みつきと尻尾の振り回しも強力な兵器といえる。そのうえこの湿地ドレイクは、毒性を含む息を吐き出すことができ、触れたものを腐食させる。刃ドレイクの息と沼地を漂う空気の違いとして、前者には可燃性があることが挙げられる。劣勢に立たされたとき、刃ドレイクは爪で火花を発生させ、息に着火することにより、爆発をともなう燃焼を起こし、敵を炎上させる。
※トラナリアンス:ブレイドウィーバーの携行する長い曲刀を意味する。
生息地:沼沢地
生態:警戒心が強く、群を作らない
危険性:非常に高い
用語一覧
《か》:神(God)
《と》:トラナリアンス(T'lanarians)、ドレイク(Drake)、ドレイク[湿地](Bog Drake)、ドレイク[刃](Blade Drake)