シャドウベインの背景世界

惜しくもサービスが停止されたオンラインRPG、Shadowbaneに関する世界設定の翻訳

プレレイトの物語(Prelate Narrative)

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 修練者たちよ、もうすぐ、あなたたちは最後の請願をおこない、御言葉と光に尽くすことを誓います。全父の見張る目こと月が昇ったとき、その下で、あなたたちはプレレイトの祭服を受けとります。そして、地界で全父の仕事をおこなうために、出て行くことになります。あなたたちは多くのことを学びました。諸連願だけでなく、諸聖人と諸天使の両者における祈祷、そして、杖の書がもつ深い意味などについてです。
 地界に住む、恩恵と啓発を強く求めている人びとのために、学んできたことをよく思い出しなさい。聖人たちの祝福が、あなたたちを危害から守ってくれることでしょう。さらに、天使たちの意思をとおして、病人を癒し、怪我を治し、貧しい人びとを養うでしょう。全父が再臨されるまで、かれの子供であるわたしたちは、地界の人びとを保護するのです。わたしたちの責務は重いですが、喜んで引き受けましょう。

 

 それでは、あなたの前に横たわる責任について、考えてください。近年においても、無数の神聖教会が、使命のなかで揺るがずに持ちこたえました。諸王国と諸帝国は砕け散りましたが、すべての全父教会は、闇の面前にある明かりとして、現在でも団結しています。
 わたしたちの全父教会では、人の子たちが最も優遇されています。しかし、全父ごじしんが定められた事柄があります。混沌を出自としてないのであれば、誰でも、わたしたちが属する母教会の体に受け入れられます。これこそが、わたしたちの負う最大の使命です。1本の枝は簡単に折れてしまいます。しかし、聖アンセルムが記したように、1ダースに束ねられた枝ならば、ジャイアントの怪力にも抵抗できるでしょう。
 つまり、全父の子供たちも団結しなければなりません。暗黒と混沌の、おぞましい両軍勢が整列しています。それなのに、わたしたち同士で争っていれば、どのようにして持ちこたえることができるでしょうか。神聖教会に属するわたしたちは、世界人類を団結させようとしてきました。しかし、わたしたちの努力は、これまで以上に必要とされています。

 

 祝福された仕事をおこなうなかで、多くの敵に直面するでしょう。おぞましい生物たち、邪悪な術者たち、そして、憎悪により、心と魂を喪失した人びとなどです。これらの敵を打破することは、簡単であるといえます。聖人たちの祝福は、あなたを危害から保護しますし、ウィザードたちの言葉を沈黙させます。そう、あなたたちの信仰が強く、心が清浄であれば、高潔な人びとが、あなたの側で戦いつづけるでしょう。あなたたちが直面する最も邪悪な敵は、認識される顔をもっていないうえに、滅ぼされる肉体をもっていません。そして、それは、地界の全土に影を落とします。
 投げかけられる疑問について話しましょう。多くの人びとがあなたたちに尋ねます。なぜ、全父に奉仕するのか。全父は、死んでいないとしてもいなくなってしまったのに、なぜ、プレレイトは御父のことで思い悩むのか。あなたちの一人一人が、経験により鍛えられた信仰にもとづいて、質問の答えをみつけなければなりません。最後の不寝番で考えなさい。あなたが思索を始められるように、わたしの答えを示しましょう。天変地異を目撃した日のあと、わたしの信仰がどのように持ちこたえてきたのか。それについて話します。

 

 なぜ、わたしは思い悩むのか。答えは単純です。わたしには他の選択肢がないからです。少年だったときに、わたしは、全父の栄光のために召命されました。しかし、僧侶たちがいなかったならば、わたしの魂は確実に衰えていたでしょう。
 全父の栄光および力は否定できません。それらは、杖の書と連願に記録されています。そのうえ、天空における、太陽および月の周期的な運行にくわえ、星ぼしの配列においても、明白です。誰にも、創造の驚異は否定できません。そして、万物を創造した全父に背くことも、不可能です。

 

 天変地異の影響は大きいものでした。あの暗い日いらい、聖都の総主教さまでさえ、御父の声を聞いたことはありません。わたしたちの祈りに対し、全父がしるしを授けてくれることも、ありませんでした。多くの人びとが、地界の創世者は死んだと主張します。そのとおりなのかもしれません。あなたたちもわたしも、地界を歩いている他の生物たちも、真実を知りません。天使たちさえも、語ることを拒否しています。全父は死んでいて、すべての希望が壊れているのかもしれません。
 しかし、それらが事実でないとしたら。複数の時代にまたがる長い歴史のなかで、全父による導きは希少であり、おこなわれないこともありました。どちらにしても、手がかりはありません。だから、わたしたちは信じることを選ばなければなりません。わたしの信仰は、御父がまだ生きておられ、いつかご帰還されることを、わたしに信じさせてくれます。

 

 真実がどのようなものであっても、わたしの信仰は、わたしに一つの選択肢しかあたえません。全父は、わたしの信仰を試しておられるのかもしれません。それならば、信心ぶかく敬虔な生活を送ることで、試練を乗り越えてみせましょう。全父は、地界に背を向けて去ったのかもしれない。それならば、信心ぶかく敬虔な生活を送ることで、御父の愛を引き戻してみせましょう。全父はお亡くなりになったのかもしれない。それならば、信心ぶかく敬虔な生活を送ることで、御父の功績をたたえましょう。御父がわたしに与えてくださった、命のこともたたえましょう。
 選択の余地はないといえます。聖人たちと天使たちは、現在でもプレレイトたちの祈りに応えてくれます。わたしたちがもつ信仰の力は、天変地異がおきたあとでも衰えていません。実際に暗い日びがつづいていますが、聖ケラストが宣言したように、「耐え忍んでいてはなりません」。変化した地界はふたたび変わるでしょう。審判の準備はできていますか。

 

 ここで授業を終わります。

 

用語一覧

 

《あ》:暗黒(Darkness)、アンセルム〔聖〕(Saint Anselm)
《う》:ウィザード(Wizard)
《お》:王国(Kingdom)

 

《け》:ケラスト〔聖〕(Saint Kellast)
《こ》:混沌(Chaos)

 

《し》:ジャイアント(Giant)、修練者(Novice)、召命(Call)、神聖教会(Holy Church)
《せ》:聖人(Saint)、聖都(Holy City)、世界人類(Children of the World)、全父(All-Father)、全父教会(Church)、全父の子供たち(Children of the All-Father)
《そ》:総主教(Blessed Patriarch)、創世者(Creator

 

《た》:太陽(Sun)
《ち》:地界(World)
《つ》:杖の書(Book of Staves)、月(Moon)
《て》:帝国(Empire)、天使(Archon)、天変地異(Turning)

 

《は》:母教会(Mother Church)
《ひ》:光(Light)、人の子(Sons of Men)
《ふ》:プレレイト(Prelate)

 

《み》:御言葉(Word)

 

《や》:闇(Darkness)

 

《れ》:連願(Litany of Faith)