シャドウベインの背景世界

惜しくもサービスが停止されたオンラインRPG、Shadowbaneに関する世界設定の翻訳

イリュドヌ人

 やあ、みんな。

 

 このしゃれた背景世界用の掲示板ができたときよりも、だいぶまえに、ぼくは何人かとメールやプライベートメッセージで、イリュドヌ人について話したよ。では、話したことをここでおさらいしよう。

 

 ヒトの民族において、彼らはもっとも異国情緒のあるもののひとつだ。彼らのことを、エジプト人だとは思わないでくれ。それは単純すぎる解釈だ。なお、火炎戦役の初期にいた古い皇族妖鬼(イレケイ)は、シャドウベイン世界において、エジプト人に類似している。
 イリュドヌ人については、アフリカにある別の地域に目を向けてくれ。サハラ以南のアフリカだ。

 

 あまり知られていないが、15世紀まで、サハラ以南のアフリカには、繁栄した帝国がいくつもあった。広大なジンバブエにくわえ、ティンブクトゥなども存在する。彼らは記録をほとんど残さなかったので、残念ながら、その実態はほとんど解明されていない。しかし、長期にわたる研究と考古学は、諸都市のおおまかな概要を明らかにした。

 

 このアフリカ様式は、インドのものに雰囲気がとても似ている。壮麗な諸都市における、すべての建造物が彫像に覆われていて、神殿は、アジア深部にあるクメール文化のものに匹敵している。

 

 それはさておき、ぼくは、イリュドヌ人の政体をマゴクラシー(※1)として構想した。賢者たちが権力を握っていて、魔法の才能がない人びとは、二等市民になっている。彼らはインヴォア人の見解とは反対に、ハーフジャイアントのことを、劣った人びととみなす。そして、重荷を運ばせる家畜のように、ハーフジャイアントは使役されている。
 ぼくは、過去のインドにあった、カースト制度を思い浮かべる。特権をもつ知識人の貴族たちが、数千にもおよぶ下位カーストを支配していた。そして、不可触民たちによる闇市が繁栄していて、そこでは、外国製品と奴隷ならびに、魔法の実験に用いられる原料が販売されているんだ。市場では、エテュリアー人がもつものとは大きく違う、召喚された霊的生物と魅了された怪物、ならびに自立人形がいると予想できる。

 

 イリュドヌ人の支配領域は、いくつもの雑多で広大な都市国家により、成立している。なお、それぞれの都市は、魔法使いの評議会が治めている。手っ取り早く、ファンタジー文学で似ているものを挙げるなら、マーティン(※2)の描写した、デナ―リス(※3)が訪れたクァース市(※4)だろう。ただし、住民がもつ肌の色は、適切に調整しなければならないね。

 

 十分に紹介できたと思う。明白な質問がある。きみたちは、いつかイリュドヌ人の土地に行けるだろうか(※5)。そのうち、すべてが可能になる。新しい武器と服と鎧、そして背が高く、独自の様式をもつ建造物だ。言うまでもなく、不可思議で異国情緒のある、さまざまな生物がその土地に住んでいるだろう。
 いつかこの遠い異国が、ゲームに追加されるときが来るだろう。そのときまでイリュドヌ人は、水の外にいる魚のように、既知の陸地破片を歩き、帰ることのできない故郷に思いをめぐらせるだろう。

 

 この書き込みは役に立ったかな。

 

固有名詞一覧

 

《い》:イリュドヌ人(Irydnu)、イレケイ(Irekei)、インヴォア人(Invorri)
《え》:エテュリアー人(Ethyrian)

 

《か》:火炎戦記(War of Flames)
《け》:賢者(Wise)
《こ》:皇族妖鬼(Imperial Irekei)

 

《し》:シャドウベイン(SB)

 

《は》:ハーフジャイアント(Half Giants)
《ひ》:ヒト(Humans)


管理人による注釈

 

※1:マゴクラシー(Magocracy)という造語は、ファンタジーものにおける、魔法使いの統治形態を意味しています。語源はシオクラシー(Theocracy)、つまり神権政治を改変したものといえるでしょう。magosは、古典ギリシア語で魔法使いを意味します。マゴクラシーの初出は、テーブルトークRPGダンジョンズ&ドラゴンズが販売された、1974年かそれ以降だと思われます。

 

参考資料:
https://en.wikipedia.org/wiki/Magocracy
https://encyclopedia2.thefreedictionary.com/Magos
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E6%A8%A9%E6%94%BF%E6%B2%BB

 

※2:アメリカ合衆国の作家、ジョージ・R・R・マーティン
※3:同氏の執筆した小説、『氷と炎の歌』の登場人物。
※4:『氷と炎の歌』に登場する南方の商業都市

 

参考資料:
http://gameofthrones.wikia.com/wiki/Qarth

 

※5:残念ながら、イリュドヌ文化はゲームに実装されませんでした。

https://www.youtube.com/watch?v=3vSN5G6YbB8