シャドウベインの背景世界

惜しくもサービスが停止されたオンラインRPG、Shadowbaneに関する世界設定の翻訳

ドワーフの文化(Dwarves: Their Ways)

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 ドワーフは他の世界人類にはない、単一性を享受してきた。山中の通路か地底に住む、ドワーフの諸集団は、良匠たちにより治められている。歴史をとおして、彼らの国家どうしが戦うことはなかった。小人共同体どうしが対立する原因は、工業製品の企画会議と、金属加工の技術競争だけである。それらは、実際の戦争には発展しない。
 なぜなら、すべてのドワーフが、トゥーリン神により作られたため、彼ら全員が、互いを兄弟とみなすからである。ドワーフの家族たちがもつ仲間意識は、地界において、もっとも高いといえる。

 

 おのおのの小人要塞は、良匠たちにより統治されているが、重要な方針については、共同体の全員で話し合われ、決定される。すべての小人要塞には意見会場と呼ばれる、施設の全員を収容できるほど大きな部屋がある。
 たびたび開催される会議では、小さな諸議案に対して、参加者たちが発声投票で意思を示し、最後に良匠が発言する。たいてい会議は静かに進行するが、とつぜん紛糾が起こることもある。その場合、順番は守られず、すべてのドワーフが、大声で好き勝手に発言を行う。
 良匠の選出も投票で行われ、候補者たちの能力と共同体への貢献が、判断基準となる。良匠の任期に期限はないが、状況に応じて、彼らはたびたび辞任する。共同体が、近隣にあるオークの部族に対して、宣戦布告したとき、ドワーフの戦士が良匠になることがある。その場合、戦争が終わったあとに、良匠はこころよく辞任する。良匠たちは、トゥーリン僧を一人はふくむ、顧問団から助言を受ける。
 しばしば、外部からの来訪者たちは、ドワーフの円滑な政治に感嘆する。一方で、会議がもつれたときに、派閥どうしが激しく言い争う様相も、来訪者たちを驚かせる。

 

 ドワーフがもつ工業技術は、世界人類のなかでもっとも優れている。なぜなら、トゥーリン神が鍛冶の隠された知識を、ドワーフだけに授けたからである。ドワーフのフォージマスターたちだけが、最も堅い金属である、アダマントを加工して、武器と鎧を作ることができる。ドワーフはあらゆる金属に精通しており、彼らは優れた金細工師でもある。ドワーフは、焼き戻した金と白金を、毛髪のように細い針金か鎖の形に変えられる。
 ドワーフは、生まれながらの坑夫と石工であり、高地と山の地下で、数百マイルにおよぶ通路を作る。ドワーフの建築物は巨大であり、均一な形をもつ。ドワーフは対称性を好み、建物には、広い部屋と複数の太い柱を設置する。太陽と空の下に住む領主たちは、ドワーフたちが、城の設計か建設を引き受けてくれるなら、高額な報酬を支払う。

 

 ほかの種族はドワーフのことを、彼らの体をなす石と同様に、気まじめで冷酷な人びとだとみなしている。ドワーフは仕事のために生きており、もちまえの頑固さで、すばらしい成果をあげてきた。ドワーフの心は、ヒトとエルフのようには強くなく、ドワーフは、無屋根人の言葉に乗せられる傾向がある。なお無屋根人とは、空の下に住む人びとすべてに対する、ドワーフの呼称である。
 ひとたび、ドワーフが目標を設定すれば、彼らはその実現に向けて、効率的に行動することを、知る人びとは少ない。それでも、ドワーフが与えられた目標を達成するには、仲間か敬愛する主人による、物理的な援助が必要とする。
 作業を中断されると、ドワーフはいらだち、最後には激怒してしまう。ドワーフは、長い歴史を記憶している人びとであり、ひとたび彼らに恨まれれば、忘れられることはない。

 

 ドワーフは頑固であるが、機械とはまったく違う。ドワーフは美と芸術を愛しており、彼らの感性はエルフに匹敵する。音楽への、飽くなき欲求も知られており、ドワーフは鍛冶場と鉱山、ならびに戦場で歌をうたう。
 ドワーフが、地界の歴史にかかわったことは少ないため、彼らは、地上に住む人びとの文化をほとんど知らない。背の高い種族と会うときに、ドワーフは警戒心をもち、開けた空を不快に感じる。ドワーフはほとんど冗談を言わないため、地上の人びとは、彼らとの交流を難しく感じる。
 ドワーフと友人になれた、少数の人びとが石窟に案内されたとき、そこで彼らは、ドワーフの異なる一面を知る。ドワーフはかかわることすべてに対し、真剣にとりくむ。彼らは仲間に奉仕し、仕事に熱心で、宴会を楽しみ、戦いでは冷酷である。

 

固有名詞一覧

 

《あ》:アダマント(Adamant)
《い》:意見会場(Hall of Voices)
《え》:エルフ(Elves)
《お》:オーク(Orc)

 

《こ》:小人共同体(Dwarf Holds)、小人要塞(Dwarfholds)

 

《せ》:世界人類(Children of the World)

 

《た》:太陽(Sun)
《ち》:地界(World)
《と》:トゥーリン(Thurin)、トゥーリン僧(Priest of Thurin)、ドワーフ(Dwarves)

 

《ひ》:ヒト(Men)
《ふ》:フォージマスター(Forge Masters)

 

《む》:無屋根人(Roofless)