シャドウベインの背景世界

惜しくもサービスが停止されたオンラインRPG、Shadowbaneに関する世界設定の翻訳

シェイドの形質(Shades: Their People)

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 シェイドは、広範囲で異常な存在とみなされている。かれらは、人間性をもつ諸生物のなかで、最も特徴的かつ最も不可解であり、生物とさえ分類できないかもしれない。アルフボーンとは異なり、シェイドは混血から生まれたのではなく、両親の種族はヒトに限られている。
 シェイドの容姿は、ヒトである両親からの影響を受けない。白い肌の北方人、もしくは、黒い肌のイリュドヌ人から生まれたとしても、シェイドは固有の容姿をもつ。かれら全員の外見における同一性は、不気味である。しばしば、死霊児もしくは被呪子と呼ばれるシェイドは、死そのものに触れられているように見える。
 シェイドの肌は死体のように青白く、痩せこけている顔は頭蓋骨を想起させる。シェイドがもつ真っ黒で奇妙な両目を、長いあいだ直視できる者は少ない。シェイドは毛髪をもたずに生まれ、生涯において体毛が生えることはなく、眉毛さえも欠落している。シェイドの体温は死体のように冷たい。シェイドは、ささやきと思えるほどの、薄くて冷たい声を出す。
 青白く、目立つ色の肌であるにもかかわらず、シェイドは潜伏に適性をもっている。かれらは、暗闇と影の両者のなかに、簡単に溶けこめるのである。このような理由から、多くの無知な人びとは、シェイドのことを、邪悪な呪術の実践者と信じている。

 

 奇妙で恐ろしい外見を除けば、シェイドがもつ身体の機能は、ヒトの両親と少ししか違わない。シェイドは、ヒトよりもわずかに虚弱であるが、機敏さは少し上回る。シェイドの霊力は深刻なほどに低く、アルフボーンよりも霊性に欠けている。
 シェイドに霊力が不足していることが、かれらにおける最大の欠点であると、主張する者たちがいる。シェイドには、生殖と繁殖の両者が不可能である。智者たちの研究によれば、シェイドがもつ生命の火花は、それじたいを子供へ伝搬するには、弱すぎるようである。

 

 シェイドは世界人類のなかでは最も若く、天変地異がおきたあとに現れた。争闘時代の初期では、シェイドが生まれることは少なかったが、時代が進むにつれて、かれらの出現は一般的となった。
 一組の夫婦のあいだでさえ、シェイドとして生まれる赤子とそうでない赤子がおり、その原因は謎に包まれていた。しかし、智者たちと識者たちは、原因じたいではないが、胎児がシェイドになる法則を発見した。ヒトである父親が殺害されたばあいに、胎児は、ヒトとしてではなく、シェイドとして生まれることがある(※1)。父親が死亡して、肉体へ回帰した回数に応じ、胎児が変化する可能性は高くなる。妊娠中の女性が殺害されたばあいは、ほぼ確実に、胎児は被呪子へ変わる。
 天変地異がおきたあと、時間が進むにつれて、地界におけるシェイドの人口は、急激に増加した。シェイドが増えている原因は、大勢の父母たちを死に追いやる、争闘時代の諸紛争かもしれない。もしくは、何らかの力が働いている可能性がある。シェイドたち自身は、自分たちが生まれた原因を知らないうえに、関心さえもっていないようである。

 

※1:専門家どうしのあいだでは、細部の見解が一致していない。

 

用語一覧

 

《あ》:アルフボーン(Aelfborn)
《い》:イリュドヌ人(Irydnu)

 

《し》:シェイド(Shade)、時間(Time)、識者(Loremaster)、死霊児(Stillborn)
《せ》:世界人類(Children of the World)
《そ》:争闘時代(Age of Strife)

 

《ち》:地界(World)、智者(Magus)
《て》:天変地異(Turning)

 

《に》:人間性(Humanity)

 

《ひ》:被呪子(Child of the Damned)、ヒト(Human)
《ほ》:北方人(Northman)