虚無能が出現し、アエアインスが冥后イスリアナの攻撃を受けたとき、二つ以上の満月が沈んだ。これらの奇怪な光景は数週間におよんだが、人びとに希望をもたらす、新しい噂がささやかれた。その一方、アエアインスの支配を望む者たちによる、領国戦役が猛威をふるうなかで、不死者の大群が人びとを襲いはじめた。
呪術結社は近年に発掘された、アルダン人の記録を辛抱づよく研究し、古代の錬金術を復元させた。謎めいた超越精神会の記憶除去士たちは、新しい能力をもった。彼らは支払いに応じて、依頼人の記憶と知識を改ざんさせ、体と心の全体を再構成させるのである。それは人生における失敗の、修正に役立つだろう。ついにアエアインスの支配者たちは、大がかりな軍団召集を発令した。募集係は闇を照らす明かりとなり、家をもたない者たちが、指導者たちの信条を選び、組織に加わるだろう。
これらの新しい技術は、戦争で疲弊したアエアインスの人びとに、平和か破滅のどちらかをもたらすだろう。しかし、知識人たちでさえも、正しい答えを言うことはできない。
用語一覧
《あ》:アエアインス(Aerynth)、アルダン人(Ardani)
《い》:イスリアナ[冥后](Ithriana the Lich-Queen)
《き》:虚無能(Oblivion)
《く》:軍団の召集(Call to Arms)
《し》:呪術結社(Conclave of Magi)、記憶除去士(Refiner)
《ち》:超越精神会(Order of Transcendence)
《ふ》:不死者(Undead)
《ほ》:募集係(Recruiter)
《り》:領国戦役(War of Crowns)
《れ》:錬金術(Alchemy)