地界において最も巨大な動物として知られるマンモス(人の子はオリファントとも呼ぶ)は、大型で体毛に覆われており、 古い時代にも北方凍土で確認された。成体の伸長は大人二十人の高さにまでおよび、体重は数トン程度では収まらない。マンモスの群が走ると、地面は大きく揺れる。
彼らの厚い皮と体毛は、マンモスを北方凍土の厳しい寒さから守っており、槍や刃物で損傷を与えることを難しくさせている。マンモスは長い蛇のような鼻で、食料の収集と敵への打撃を行うが、二本の象牙はジャイアントさえも突き殺す。マンモスの蹴りは小さな動物を一撃で死なせ、踏みつけも確実な死をもたらす。恐ろしい容姿を持つにも関わらず、攻撃で怒らせない限りは、マンモスの性格は温厚であり、凍土のまばらに生えた植物を食料とする。
かつて北方のジャイアントは、移動手段としてマンモスに騎乗したが、一方でダールヘレグア人はこの動物を訓練し、荷物の運搬に使役することを試みた。マンモスは他の動物よりも高い知性を持つが、エルフに隷属することを拒否した。そのため、凍土の帝王は象牙の採取を目的とする狩猟を始め、歴史の中で、白く美しい装身具が無数に作られた。
マンモスの大群が氷河を歩く光景は、時代が進むにつれて見られなくなったが、現代でも、地界の寒冷地では小さな群れが徘徊しており、時折り荒涼とした北の大地にマンモスの鳴き声が響く。
生息地:積雪地帯
生態:温厚で群を作る
危険性:非常に高い
用語一覧
《え》:エルフ(Elf)
《お》:オリファント(Oliphaunt)
《し》:ジャイアント(Giant)
《た》:ダールヘレグア人(Dar Khelegur)
《ち》:地界(World)
《と》:凍土の帝王(High Ice Lord)
《ひ》:人の子(Son of Men)
《ほ》:北方(North)、北方凍土(Uttermost North)
《ま》:マンモス(Mammoth)