狂気に満ちた意志と歪な力から生まれた砂地トロールとは、逸脱神モーロックが自分のために作り上げた最初の子供である。トゥーリン神と全父の例にならい、モーロックもアエアインスの物質を子供の材料にしたが、彼が選んだのは石ならびに土でもなく、砂だった。砂地トロールは理性を持っておらず、生みの親であるモーロックにさえも反抗的な態度をとったため、彼らは灼熱砂漠の中心に放棄された。
砂地トロールの肉体は砂漠の砂で構成されており、彼らの顔は、エルフやヒトの中で最も醜い者に似ているが、その見苦しさはオーガさえも上回るといえよう。彼らは手荒く制作されたため、四肢は異様に長く、関節の骨はとげや留め金のように飛び出ている。
砂漠に吹く風のように激しく、極めて凶暴な砂地トロールは目についた生物を惨殺し、摂食するが、その対象は同じ砂地トロールさえも含まれる。別種のトロールと同様に、砂地トロールも混沌の浸透を受けており、彼らの怪我と疲労は驚異的な早さで回復する。砂漠で砂地トロールに遭遇し、戦った者の言葉によると、砂地トロールの肉体は、何度傷を負わせてもその都度塞がるため、逃走せざるを得なかったそうだ。
生息地:砂漠
生態:攻撃的で群を作らない
危険性:非常に高い
用語一覧
《あ》:アエアインス(Aerynth)
《え》:エルフ(Elf)
《お》:オーガ(Ogre)
《か》:神(God)
《こ》:混沌(Chaos)
《し》:灼熱砂漠(Burning Land)
《せ》:全父(All-Father)
《と》:トゥーリン(Thurin)、トロール(Troll)、トロール[砂地](Sand Troll)
《ひ》:ヒト(Man)
《も》:モーロック[逸脱神](Morloch the Fallen One)