上級王国と十王国は、戦争および災害という、暴風である両者によって吹き飛ばされた。しかし、現在でも、大昔の諸王に由来する血統にもとづいて、自分の権威を示す人の子たちがいる。天変地異のあとに生じた闘争で、大昔から続く貴族家門の多くが滅んだが、いくつかは持ちこたえた。それらの家門は代だいの忠臣たちを召集し、先祖伝来の財産を利用する。このようにして、カンブリュワンの王位を取り戻すために、敵たちへ戦争を仕かけるのである。
大多数の貴族家門は、格式および血統を中核としている。しかし、近年では、成功した商人たちの諸連合会が、かれら自身を無理に貴族へ位置づけた。貴族家門の全部が、一生の忠誠を誓う家臣たちを募集している。顧問や武人、ならびに、筆記者および宮廷術者が対象である。
諸貴族家門のあいだには、親戚関係や同盟関係、ならびに、確執および対立の、四者による不安定な網が張られている。したがって、何の前触れもなく、家門どうしの争いがおきることがある。
用語一覧
《お》：王（King）
《か》：カンブリュワン（Cambruin）
《き》：貴族家門（Noble House）
《し》：十王国（Ten Kingdoms）、上級王国（High Kingdom）
《て》：天変地異（Turning）
《ひ》：人の子（Son of Men）
