光輝勇士の一人であった無私者マローンは、上級王カンブリュワンが裏切りで殺害されたときに、同事件を目撃した。天変地異の影響で、空が暗くなって大地が揺れたときに、マローンはかれの剣から炎をおこして、暗殺者を殺害した。
上級王の業績を賛美してきた、同王に誰よりも忠実であったマローンは、大声で号泣した。マローンは、死亡した上級王の仇討ち、ならびに、地界の贖いに専念する宗派こと、禊火神殿を創設した。マローンは、禊火を崇拝する者たちのあいだで、最初の聖人として崇敬されている。さらに、天変地異がおきたあとの数年後に、禊火神殿は全父教会を完全に分裂させた。
禊火を崇拝する者たちは、全父は死んでいないと信じている。しかし、御父の子供たち全員が、地界で罪を拡散させていることには、顔を背けている。教義によれば、将来には全父が回帰し、信仰の保持者たちは報いを受けとる。そのためには、悪人と多神教徒および汚穢が滅ぼされ、地界が火によって浄められることが、条件とされている。
禊火神殿は、悪および混沌、ならびに、不死者および退廃にくわえ、異端者および冒涜者に対し、持続的な聖戦をおこなっている。さらに、〈忌み者〉（禊火神殿が、自然秩序の外部に位置すると認定した、怪物および種族）も、同運動の対象とされている。自教団における、信仰および熱意が欠落した成員たちに対しても、同様である。
用語一覧
《か》：カンブリュワン［上級王］（Cambruin the High King）
《こ》：光輝勇士（Shining Champion）、混沌（Chaos）
《し》：上級王（High King）
《せ》：聖人（Blessed Saint）、全父協会（Church of the All-Father）
《ち》：地界（World）
《て》：天変地異（Turning）
《ふ》：不死者（Undead）
《ま》：マローン［無私者］（Malorn the Just）
《み》：禊火（Flame）、禊火神殿（Temple of the Cleansing Flame）
