シャドウベインの背景世界

MMORPG、Shadowbaneがもつ舞台設定の翻訳

ヒトの伝承(Human Lore)

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 ご機嫌よろしゅうございます、若さま。旦那さまは、若さまの勉強が順調に進んでいることを聞いて、大変喜ばれておりました。そして次は歴史の授業を始めるよう、私に申しつけられました。もちろん、若さまが私よりも剣術の教師を好むことは、良く存じあげております。
 ですが若さまは公爵家の子息として、将来は民を治めなければなりません。そのためには、ご自身について知る必要がございます。歴史を学び、祖先の遺産について理解を深めなければ、自分が何者なのか、どのようにして分かるでしょうか。さあ、始めましょう。最初の講義は手短に終わらせます。

 

 礼拝堂で僧侶が読み上げる杖の書には、ヒトの起源が記されてます。若さまも何度もお聞きになったことがあるでしょう。聖典の内容について簡単に説明します。
 最初のヒトとはティーターンたちのことであり、かれらは全父の偉大な両手で形作られました。それは時間が動き出した後のことです。全父が土をこね、一日で作り上げたティーターンの人数は十三人であり、父はおん身の品性と霊性を、さらに能力をかれらに分け与えました。
 ティーターンたちの名前は、夫婦ごとに紹介しましょう。光輝王アルダンと賢母カテレリン、豪傑トールヴァルドと鬼嫁ラシャヴァ、工匠ゴルゲリムと尼僧ギラヤ。猟師ゴルムと牧女へヴラリス、農父ウェンドルと産婆コルウィンネ、悪漢アルノムスと才媛ヴィレンナ。
 最後に出来たティーターンは名前と妻を与えられませんでしたが、呪術に長けていたため、大呪術師と呼ばれました。無名人祖の伴侶となるはずだった女性の創造は、完成の直前に打ち切られたと伝えられています。しかしウィザードたちの言葉によれば、無名人祖はヒトという種族の象徴として作られたそうです。全父の意思を正確に宿し、無限の可能性を持ち、永遠に苦難に立ち向かう姿を具現化したものとして。

 

 ヒトは、時間が始動した後に生まれた最初の種族です。そのため、私たちが寿命に抗うことはできません。それでもティーターンは長寿に恵まれ、いくつもの時代を生きました。しかしかれらの子供である私たちは、天変地異が起きて現在の時代が始まるまで、短い寿命に悩まされ続けました。
 別にいる世界人類たちとは異なり、私たちヒトだけが、全父の意思から誕生した種族といえるでしょう。全父は、おん身が創造した地界に統治者を置くため、ティーターンを形作りました。そしてかれらの制作が終わったと同時に、父がアエアインスに求めていた理想形が完成したのです。
 世界人類たちは、全父がヒトにした特別なひいきを見て、私たちを羨んだことでしょう。激しい嫉妬を覚えた種族は、何度もヒトの生得権を奪おうと試みましたが、私たちはその都度勝ち続けました。誤解されないでください。これは歴史の講義であり、説教の類ではありません。ヒトの霊性に関して興味をもたれたのであれば、私ではなく、プレレイトのコーヴィン殿にお尋ねください。では、そろそろティーターンの話に戻り、かれらが歴史に残した痕跡について伝えましょう。

 

 形作られたティーターンは旅立ち、実り豊かな渓谷に国を興しました。かれら太祖人が王として治めた国の名前は、諸王の王アルダンと同じ名前に決まり、この土地がヒトの住む最初の領域になったといいます。アルダンと名づけられた王国は、二千年以上も繁栄したといわれており、のちの歴史学者たちは、この期間を光輝期という名前で区分しました。
 悲しいことに、王の統治と王国に関する記録は、ほとんどが失われています。しかし、わずかに残された資料から、王国の実態が推測できます。

 

 ティーターンとかれらの子供たちが暮らす聖地アルダンは、半神の勢威が行き渡る土地であり、そこはとても美しく、信仰に満ちあふれていたそうです。楽園には、六組の夫婦を宗主とする六つの国家が置かれ、それぞれが独自の信条にもとづいて治められました。
 若さまも、ヒトがこの頃からドワーフならびにケンタウロスと交流し、現在まで続く友好関係を築いたことはご存じでしょう。全父が一時期楽園に滞在し、ティーターンおよびアルダンの住民と共に日々を過ごされたことも有名ですね。それは、全父教会の古い記録に書き留められています。残念ながら、初期の王国に暗影が下りてきたとき、全父は困難な冒険に出立されてしまいましたが。
 暗黒が地界に侵入したとき、それは死者たちの魂を毒したといいます。眠りから目覚めた死者は暗影軍団を構成し、命ある人びとに襲いかかりました。この激しい戦いは暗影戦争と呼ばれています。全父は、死神と対決するために冥界へ旅立ち、ティーターンとアルダンの住民は、亡者の大群と戦いました。最後にはヒトが勝利しましたが、冒険に出た全父の行方は分からなくなったそうです。

 

 暗影戦争を乗り越えた後でさも、楽園には争いがありました。ティーターンたちには性格の不一致があったからです。北方人のサガには、アルダンとトールヴァルドの激しい口論について伝えるものがあります。結局、強情なトールヴァルドは自分の子供たちを連れて旅立ち、北方凍土に国を建てました。  
 かれらだけではなく、七番目の民族として知られるアノマニ人も渓谷を去りました。アノマニ人はシーフやならずものと呼ばれた民族であり、かれらの出自と血統は不明です。アノマニ人は、アルダンの命令により楽園を追放されましたが、その後の消息は明らかになっていません。これらの分裂は、のちに来る災難に比べれば大きな問題ではありませんでした。
 全父の正統な子供たちを見たエルフは、目に嫉妬と悪意を宿し、かれらの妖人帝国はアルダン人の脅威になりました。エルフはすぐさま第一王国に戦争を仕掛けましたが、ティーターンは優勢を確保しました。エルフは作戦が上手くいかないことにいらだち、かれら自身のように卑劣な呪術に頼りました。最高位の呪術師たちが集まり、執り行った儀式はヒトに絶望をもたらします。

 

 ヒトとエルフが延えんと戦い続けるかたわら、エルフは恐ろしい儀式を秘密裏に行い、アルダンの陣営を瓦解させました。楽園に災難が降りかかったのです。大勢のヒトが病気を患い、高熱にもがき苦しみながら命を落としました。かろうじて生き延びた者は、正気をなくしたそうです。
 光輝王アルダンがいなければ、ヒトは絶滅を免れなかったでしょう。アルダンは、かれの興した国のためならば命を惜しみませんでした。アルダンはすべての呪いを体に引き込み、王国を守りましたが、始祖人は筆舌に尽くしがたい苦悶ののちに、亡くなったと伝えられています。
 他のティーターンたちは正気を失っており、エルフに捕らえられた後で監獄に送られました。この当時、トールヴァルドとかれの子供たちは北方凍土にいて、呪縛の被害を受けなかったと言う者もいますが、真相は定かではありません。
 人の子は大半が死に、生き残った者の知性は動物と同じになり、口がきけなくなりました。楽園は凄惨な有様となっていたことでしょう。アルダンに侵入したエルフは、破壊と略奪の限りを尽くしました。しかしまだアルダンは完全には消え去っておらず、痕跡となる遺跡がどこかに存在するともいわれています。こうしてアルダンはエルフと悪疫によって滅ぼされてしまい、光輝期が終わり、隷属期が始まりました。

 

 隷属期において、呪縛を受けたヒトは家畜のように生きました。エルフはヒトを競技の的にしたり、奴隷や愛玩動物として扱ったのです。鞭打たれ、大怪我を負わされ、無理やり働かされたヒトたちは、悲惨な日びを送りました。私たちは決して、妬み深いエルフから受けた仕打ちを、忘れてはならないのです。
 エルフはヒトの理性を奪い、かれらの記憶も輝かしい歴史も、すべてを消し去りました。しまいには、かれらの肉体さえも盗んだのです。不運な奴隷たちは、邪悪な呪術の犠牲となりました。エルフの悪意とおぞましい実験は、ヒトの肉体をもとに、醜いミノタウロスを作り上げたといいます。
 奴隷拘束は二千年にもおよび、そのあいだ、エルフはヒトの尊厳を完全に奪おうとしました。しかし全父の意志はそれを拒絶し、ヒトの体に対する呪術の浸透は、跳ね除けられたのです。鎖に繋がれ、屈辱の日びが続くなか、呪縛の力は弱まりました。すぐさま人の子は主人を観察して、言語能力を取り戻したといいます。そして一部のヒトは徒党を組み、自由を得るために逃げ出しました。
 執拗な追跡に悩まされながらも、妖人帝国の勢力下から離れたヒトは、大草原にたどり着き、そこで野営をしました。かれらは自分たちを脱出者と呼んで、帝国に残された仲間の救出を望んだそうです。草原を放浪しながら、ヒトはたくましく生き抜く方法を身につけました。そしてある日、ヒトはケンタウロスの一団と出会い、ヒトの歴史は一変したのです。

 

 ケーナリュンの子たちは、ヒトに多くのことを教えました。ケンタウロスは、アルダン国と長いあいだ交流があったからです。ついに人の子たちは、自分たちの輝かしい原点と楽園について思い出しました。
 ケンタウロスこと兵馬たちは、ヒトに全父と全父に忠実な同胞神、ケーナリュンの崇拝を勧めたといいます。そのうえ、法律と戦術および歴史についても、熱心に教えてくれました。長い歴史をもつケンタウロスは、エルフが全父に背き続けてきたことを、よく覚えていたそうです。エルフは最初の冒涜として、大背教を行ったことに飽き足らず、のちの時代に、アルダン国を侵略しました。
 このようにヒトが、尊厳と祖先の威光を取り戻したとき、エルフの長年にわたる計画は失敗したのです。脱出者たちは、軍事力を蓄えたのちに草原を去り、妖人帝国の近くに秘匿王国を興しました。秘匿王国のヒトは、まだ鎖に繋がれている仲間を助けるべく、行動を起こしたといいます。数十年ものあいだ、ヒトはエルフの領域にたびたび侵入し、襲撃を行ったため、両種族間の緊張は高まりました。

 

 太陽が突然に光を失い、空が暗くなったとき、解放者トールヴァガウが率いる集団は、大人数でエルフの図書館を制圧しました。ここでトールヴァガウは古い書籍を読んで、ティーターンたちが収監されている場所を知ったようです。
 この頃のエルフには、諸民族のあいだで火炎戦争という内乱が起こりました。その隙をついて、トールヴァガウとかれの軍隊は、不滅帝国の中心部に到達します。かれは囚人たちに対して演説を行い、行く先ざきで蜂起と戦意の高揚をうながしました。妖人帝国の全体で、何千人ものヒトが一斉に反乱を起こし、鎖を破壊したといいます。
 混乱のなかで、トールヴァガウはティーターンたちがいる牢屋を見つけ、かれらを拘束する呪術を除去しました。解放されたティーターンたちも戦い、次つぎと人の子たちを救い出します。そしてティーターンたちの主導で、全員が広びろとした地界に旅立ちました。

 

 こうして自由を獲得したヒトの歴史は、一つから六つに枝分かれします。ヒトは地界の各地に分散し、複数の新王国が成立しました。例を挙げれば、野蛮な二つの民族に北方のインヴォア人と東方のホルワシ人が、さらには謎めいたイリュドヌ人もいます。かれらのことまで詳しく説明すると、だいぶ時間がかかりますので、別の機会にお話ししましょう。
 ではこれから、偉大な夫婦であるアルダンとカサレリンのあいだに生まれた、エテュリ人についてお伝えします。私たちエテュリ人は、人の子のなかで最も権威をもっており、楽園の正当な継承者といえるでしょう。
 エテュリ人は南方へと旅立ち、グワリンネン海の沿岸に住み着きました。そこでかれらはエテュリア王国を建て、解放者トールヴァガウを王にしています。記録によると、全父の子供として、父の血を継ぐ偉大な人物が、王の宮廷を訪れました。ドラエセン・トゥルーソードは、ジイエンオータイ流派の剣士たちが最も重要視する剣を、王に授けたそうです。その剣はトゥルーブレイドと呼ばれ、夜空に浮かぶすべての星ぼしと呼応しながら、光り輝きました。
 長かった隷属期が終わり、英雄期が始まります。 数世代にわたり諸新王国は大いに栄え、歴史に名を残す英雄たちが、数多く生まれました。ダンゴーン、若古老アルメウス、大猟師セスヘト、フィン・アプ・ クミル、ディアーミッド・マク・ロアン。かれら全員が、今でも名前を称えられています。ですが、人の子に訪れた二回目の黄金時代は、長くは続きませんでした。

 

 諸新王国の成立から三世紀が過ぎると、凄惨な戦いが起こり、血の津波がすべてを呑み込みます。アエアインスに、魔神たちが率いる混沌軍団が到来し、災厄戦争が始まりました。イリュドヌ人が、ヒトの居住地域から脱出した一方で、グウェンダネン人は絶滅の危機に陥ります。エテュリアーの軍閥総統たちも、多くが混沌軍団の餌食になりました。魔界の手先によって、ティーターンのうち三人が殺されてしまい、人びとは八つ裂きにされ、すべての新王国が破壊されたといいます。
 この絶望的な状況は、宿敵同士にさえ協力をうながしました。エルフがヒトの王たちに会談をもちかけ、同盟を提案してきたのです。エルフのなかには、まだ少数の善妖人と呼べる人びとが存在していて、かれらは全父への信仰を捨てていませんでした。ここでそのようなエルフたちは、全父の子供たちが団結しなければ、滅亡は避けられないと主張したそうです。
 しかし以前まで、ヒトは二千年間もエルフに支配されていたため、かれらを簡単には信用できませんでした。最後にはケンタウロスによる説得で、人の子も協力することに決めたといいます。こうして地界同盟が成立し、ヒトとエルフだけでなく、ジャイアントとケンタウロスまでもが結束し、混沌の軍勢と戦いました。

 

 私たちヒトの軍隊は前線に立ち、地界同盟のために奮闘します。エテュリ人の英雄たちは命を投げうち、善いものすべてを守ろうとしました。ヒトの勇気とジャイアントの怪力に加え、エルフの呪術とケンタウロスの戦略が一体化したといいます。すると、混沌軍団の攻勢が弱まりました。
 そうして魔神たちの一人は、ヒトの手により倒されたといいます。それを成し遂げたのは高地人であり、かれは壊滅した部族の生き残りでした。探求者ベレガンドとかれが手に入れた聖剣、シャドウベインは地界同盟に勝利をもたらしたのです。
 残念ながら喜びを分かち合う暇もなく、二つの種族は再び憎み合うことになりました。ベレガンドはエルフの女王によって殺され、シャドウベインが奪われたからです。しかも、すぐに魔界の手先たちがこの冷酷な女を襲撃し、シャドウベインの行方は分からなくなりました。
 エルフの悪事に対して、人の子たちは我慢がならなかったようです。ヒトの軍隊における最高位の指揮官、イーヴァルド・カンドーリアンは戦争の準備を始め、ベレガンドの無念を晴らそうとしました。地界同盟は存続の危機を迎え、アエアインスに滅亡のときが迫っていたのです。

 

 同盟を維持できず、魔界の手先たちから反撃を受けかねない状況は、突然に覆されました。なぜなら、ついに全父が天使の軍勢をともなって降臨し、魔神たちとかれらの軍団を罰し始めたからです。全父の側には、死んだと思われていたアルダンの姿もありました。以前に全父が冥界へ旅立ったのは、かれをこの世に連れ戻すためだったのです。
 全父はティーターンと同胞神に、魔神たちとの戦いを呼びかけました。ケーナリュンが招集に応え、トゥーリンも現れます。しかし人の子たちが戦い、血を流す一方で、鍛冶神ことトゥーリンの、地底に住む子供たちは姿を見せませんでした。瀕死になり、逸脱戦争神とも呼ばれたマローグでさえ、主人である全父のために駆けつけたそうです。
 地界同盟は更新され、神がみだけでなく、ティーターンと天使までもが同盟の軍団を導き、戦いは壮大な様相を見せました。そしてようやく魔神たちの軍勢は、魔界門と呼ばれる、魔界と地界を繋ぐ建造物にまで押し戻されたのです。決着をつけるべく、魔界そのものに踏み込んだ全父の側には、イーヴァルド・カンドーリアンの姿もありました。
 マローグの裏切りは戦いを長引かせましたが、全父たちはこの裏切り者を置き去りにして、魔界から脱出したといいます。天使のへドルシエルが魔界門を封印して、ついに災厄戦争は終わりました。私たちは勝利を収め、アエアインスが守られたのです。

 

 長く苦しかった戦いが終わり、盛大な式典が開催されました。全父はアエアインスからの旅立ちを公言し、生き残った四人のティーターンたちも、聖避難所へ向かうことを決めたそうです。アエアインスの統治については、全父が自分の子供であり、継承者でもある人の子たちに任せました。地界同盟の更新が宣言され、条約は恒久的なものとなります。エテュリ人はイーヴァルド・カンドーリアンを王にいただき、国家の再興を試みました。
 そして全父は、自分の子供たちにかれら自身の運命を委ね、出発したのです。このように昼中時代は終わり、列王時代が始まりました。

 

 エルフの不滅帝国は滅び、ヒトの諸新王国も荒廃していたそうです。善妖人は喪失を嘆き悲しむばかりでしたが、ヒトの諸民族はそれぞれの国を再建しました。しかし、エテュリア王国は輝かしい復興を遂げたにも関わらず、長くは維持されなかったのです。
 バードたちは今でも、エテュリアーの七代目国王、コンウィンが犯した愚行について歌います。愛する女性のために、王は家臣たちを苦しめ、自分の一族とさえ争いました。コンウィンの欲望は、エテュリアーの全土に戦乱を招き、カンドーリア嫡流は断絶したと思われたようです。
 戦争が終わったとき、以前までエテュリア王国があった場所には、十の王国が成立していました。アルヴァエティア王国、エスカランドル王国、ブレシルド王国、カールーン王国、カレドルン王国。さらにガンド王国、ソルウェンフェルス王国、ヴァンダールンド王国、メルバント王国、ラムボーン王国です。
 全父から贈られた、エテュリ人の権能は衰えた、と主張する人びとが別の民族にはいました。それはまったくの誤りですが。私たちの偉大な民族は、一時的な眠りについたにすぎず、十王国が統一される日を夢に見ました。

 

 数世紀後、人の子たちは栄華を極めることになります。さまざまな呪芸が再発見され、そのうえ諸国家の版図は大幅に広がりました。
 とはいえ、人の子が住む諸ネイションは、常に戦争に悩まされ続けます。父であるティーターンたちが互いに争ったように、かれらの子供であるヒトも、永遠に和平を結べないのかもしれません。長いあいだ北方凍土の民族は、イリュドヌ人およびタリポント人の諸自由都市と戦いました。立て続けに十王国も襲撃されます。
 ヒトとエルフの、二つあった全父教会は統合を果たし、本来一つであるべき信仰がようやくまとまりました。信徒たちの指導者である総主教の位は、ヒトのプレレイトが就きます。権威と力強さを確保した全父教会は、平和と友愛を広く世に訴えました。
 列王時代では、数千年にわたりヒトが栄光に輝きましたが、その終わりとなる百年間は、暗く凄惨なものになります。結末において、アエアインスの大地は裂け分かれ、比類ない英雄が命を落としました。

 

 いよいよ、悲涙戦争と上級王の登場についてお話しします。若さまも、かれについては多くのことを知っているでしょう。なぜなら、かれはまさしく伝説的といえる人物であり、さまざまな偉業を成し遂げたからです。
 竪琴奏者の歌には脚色が入っているので、歴史については客観的な視点をもちません。ですから、歴史学者の発表に依拠する必要があります。今からかれらの記録を活用して、確かな事実を教えましょう。

 

 無数の伝承にエルフの裏切りと、悲涙戦争における、かれらの非道な行いが伝えられています。エテュリア王国だけでなく、別にある九つの国家にとっても、エルフの蛮行は千年後でも許すべきではありません。
 この当時、十王国とエルフが設置した秘匿宮廷には、アルダンの滅亡以前にはなかった、平和的な交流がありました。しかし歳月とともに、両勢力のあいだには緊張が高まり、友情はもろくも崩れ去ります。

 

 列王時代の九世紀に入ると、魔界門は再び開き、逸脱神モーロックが出現しました。しかもかれは、変形生物であるオークとオーガを作り、手下にしました。地界の危機が知れ渡り、灰塵戦争が始まると、人の子とエルフは再び連携し、魔界の勢力と争います。
 モーロックこと不具神は絶大な力をもっており、さまざま場所を破壊して、灰と塵に変えました。戦いは長引きましたが、北方からティーターンのトールヴァルドが救援に現れたといいます。さらには、シーと呼ばれるエルフも駆けつけ、モーロックと戦いました。
 激闘の末にモーロックは敗北しましたが、この凄惨な戦争の爪痕は、今も地界に残されています。主人をなくしたオークと変形生物は、ヒトとエルフの軍隊によって、やすやすと打破されました。
 しかし勝利のときが来ても、新しい平穏は幻想にすぎなかったのです。エルフの心中には傲慢さがくすぶっていて、それは戦争の火種になりました。

 

 列王時代が九一三年目に入り、平和なアエアインスに大きな話題が広がります。この年には、地界同盟の締結が千周年を迎えるため、盛大な記念式典が開催されました。残念ながら、友情を育むはずの式典で、ヒトとエルフは争いを始め、両種族の対立は現代でも続いています。
 式典は十王国の筆頭になり、広大な国土を持つアルバティアの首都、メリッサル市市で開かれました。ヒトの十王だけでなく、ケンタウロスの王とエルフの王も出席し、ジャイアントの首長さえも姿を見せたといいます。かれらは友好関係が永遠に続くことを信じて、大いに宴会を楽しみ、華ばなしい過去の戦いと勝利を語り合いました。
 祝宴の四日目となる夜に、アルヴァエティア王国の王コンラートは乾杯の挨拶を行います。コンラート王の自慢話は、十王国に壊滅的な被害をもたらし、バードたちの歌が扱う題材になりました。

 

 王は「そうそうたる皆様」と話し始めました。「平和を分かち合い、友情を深めるこの式典に、お忙しいなかお集まりいただいたことを、あらためて感謝します。この盛大な集会は、人の子のなかで最大といえる、当国で開かれることこそ相応しいでしょう。なぜなら、一千年前に全父御自らが私たちヒトに、アエアインスの統治を委ねたからです」

 

 この時点でエルフとケンタウロスだけでなく、ヒトの王たちでさえも不愉快に感じ、会場がざわめきました。ですが、コンラート王は話を続けます。

 

ティーターンから生まれたヒトは、長く輝かしい歴史をもっていません。ヒトが最も若い種族であることは、認めざるをえないでしょう。運命と時間は、ヒトに短い寿命をもたらしました。しかしその引き換えに人の子は、最高の英知を全父から与えられたのです。
 そしてヒトは数多くの困難を乗り越え、成功を収めました。とはいえ、ヒト以外の種族は、私たちよりも大変な経験をしていません。ですから、共感は得られないでしょう。少しょう長くなりましたが、これより恒久の平和を願って、乾杯したいと思います」

 

 次の瞬間、エルフの王とかれの使節団は椅子に座り、卓上の料理を食器ごと払いのけました。そしてエルフの王、ヴァルディマンソールが怒りをむき出しにして言います。

 

「何が大変な経験だ、必滅人よ。ドラゴンを見たことのない分際で、どの口が言うのか」

 

 翌朝エルフたちは会場を去り、その年に悲涙戦争が始まりました。ヴァルディマンソールとかれの軍隊が、森の奥深くから現れます。軍勢のなかには、醜く凶暴なミノタウロスの部隊も見られました。エスカランドル王国とガンド王国は、エルフたちの怒りによって焼き尽くされたといいます。
 もしも十王国が連携をとり、エルフに立ち向かっていれば、かれらの進撃は食い止められたのかもしれません。しかし王たちは、隣国の被害に自国の利益を見出し、傍観したのです。したがって数十年ものあいだ、エルフはヒトの居住地域を破壊しました。
 最後にコンラート王とかれの子供たちが殺され、ひとまず満足したエルフたちは森に戻ります。人の子はエルフに報復すべきでしたが、エルフの諜報員はヒト同士の対立を見抜いていました。
 卑小な公爵と男爵は野心に駆られ、こぞってアルヴァエティア王国の王位を争い始めます。長いあいだ情勢は安定せず、のちに二人の王子が兄弟同士で戦いました。アルヴァエティア王国の王子たちをめぐり、各国の思惑は入り乱れ、大規模な戦争が起こったといいます。
 上級王カンブリュワンが台頭するまで、エテュリアー国の残骸は血に塗れ続けました。

 

 カレドルン王国出身のカンブリュワンは、下級貴族の生まれだったそうです。しかしかれはエテュリアーの初代国王、カンドーリアンの血を引いていました。カレドルン国内でカンブリュワンは、人徳と軍事力をもって名誉を獲得します。
 ブレシルド国がカレドルン国を攻撃したとき、カンブリュワンは天才的な戦術で母国を救いました。カンブリュワンは当時まだ一七歳だったにもかかわらず、独力で侵略者たちを追い払ったのです。カレドルン国の王、エッセンガルは速やかに王位を退き、救国の英雄となったカンブリュワンへ、王冠を譲りました。一説によると、この出来事よりも前に、天使がエッセンガルに語りかけ、若き英雄の登場を予言していたそうです。
 カンブリュワンの戴冠後、古代の記録が発見されて、かれの血統がカンドーリア嫡流であることは、正式に認められました。カンブリュワンの評判は十王国全土に広まり、かれが全父に使命を与えられていて、ヒトの救済を行うと信じられたそうです。
 カンブリュワンは、エテュリアー国の三度目となる興隆を宣言しました。かれはエテュリアー国の紋章である黄金獅子を、自分の家紋にしたといいます。たくさんのナイトたちが若い王の旗に集いました。エスカランドル王国とガンド王国、さらにブレシルド国の王たちも、カンブリュワンを君主と仰ぎます。
 しかし、王の若さと成功を非難する者も多く、かれらは協力関係を結び、カンブリュワンの前に立ちはだかりました。

 

 カンブリュワンとかれに仕える勇士たちは、壮絶な戦いに挑みます。バードたちは、この戦争を七冠戦争と呼び、今でも歌に表します。王たちが束になっても、カンブリュワンには歯が立たず、セントウェンド高地の戦いで決着が着きました。
 全父教会は、カンブリュワンに上級王の冠を授与し、かれの統治下で十王国は統合され、上級王国が成立します。カンブリュワンは、敵にさえも慈悲の心をもつ人物でした。統一が円滑に進んだのは、かれのもたらした法と秩序、および正義によるものでしょう。軍隊だけでは、人心の掌握は難しかったかもしれません。
 国民は王を愛し、愚かな軍閥総統たちだけが王を恐れました。現在でもカンブリュワン道徳律は、ヒトにとって倫理の規範とみなされており、騎士たちの信条となっています。エテュリ人は、ようやく古代の栄光を復活させ、上級王国は地界で最も光り輝く場所になりました。

 

 存続を試された上級王国はオークと戦い、さらに北方人をはじめ、遠方に住むヒトの異民族とも戦います。カンブリュワンは敗北を知らず、勝ち続けてきました。しかし上級王国の成立から十年が経つと、悲涙戦争が再燃し、初めて困難に直面します。
 カンブリュワンはエルフの森に軍を進め、エスカランドル王国とガンド王国の、広大な失地の回復を試みました。そして、かれらが進む道は罠へと続きます。二十年もの間、ヴァルディマンソールは軍事力を蓄えていました。エルフの王は、カンブリュワンの台頭を快く思っていなかったのです。
 エルフとミノタウロスからなる軍隊は、カンブリュワンの兵士たちを圧倒しました。エルフの強力な呪文は、上級王国の全土に自然災害を起こしたといいます。カンブリュワンはかろうじて生き延びましたが、ヴァルディマンソールの軍隊は、上級王国への侵攻を開始しました。もはやカンブリュワンに反撃の余力はなく、数年のうちに、かれの栄光は地に落ちます。
 とはいえ、歴史において、ヒトが何度も運命を覆したように、カンブリュワンも窮地を脱するのです。

 

 希望が失われかけたとき、伝説的な英雄ともいえる、元祖聖騎士カエリク・ブラックハマーが帰還しました。かれは第二回聖剣探索を成し遂げ、カンブリュワンにシャドウベインをもたらしたのです。
 レネリンド平原の戦いで、カンブリュワンとヴァルディマンソールは対面し、エルフの王は聖剣によって倒されました。たった一度の攻撃で、悲涙戦争の流れは覆ったのです。
 ヴァルディマンソールが死んだ後、シャドウベインは光り輝き、力を発揮しました。するとエルフの呪術は力を失い、ミノタウロスは主人たちを襲い始めたといいます。したがって、妖人軍団は壊滅しました。
 その後、カンブリュワンと勇士たちは連勝を重ねます。長い年月を経て、かれらはエルフの居住地域へと踏み込み、奥にまで進軍できました。ですがその前に、多くの問題に対処する必要が、かれらにはあったのです。

 

 エルフたちが脅威でなくなると、上級王国にはさまざまな問題が生じました。俗物的な騎士たちは、聖騎士カエリクの、信仰と倫理にもとづく訓示にいらだちを覚えたそうです。カエリクに賛同する帯騎士会と、わずかな騎士のあいだで、揉め事が起きることもありました。勇士たち同士でさえも、争ったようです。
 カンブリュワンがシャドウベインを手に入れると、全父教会は上級王を警戒しました。総主教は、自分の威光が衰えることを恐れたのです。同組織は、悲涙戦争における上級王国への援助を打ち切り、エルフたちを保護しました。
 カンブリュワンが遠征に出ると、そのたびにタリポント人の海賊と北方人が、さらにオークと女人族が国境付近を略奪します。宮廷では陰謀が横行し、妬まれた王妃ブロンウィンは、黒魔術を執り行った容疑で告発されました。
 もろもろの事態を解決するために、カンブリュワンは大変な労力を費やしたといいます。かれは強い意志と道義心をもって、騎士たちを和解させました。再び統制のとれた軍は、領内から盗賊たちを追い払います。裁判で王妃の無実は証明され、嘘つきたちは処罰されました。
 障害を取り除いたことで、ようやくカンブリュワンは最後の外征を始め、エルフの秘匿宮廷に向かいます。

 

 妖人帝国の滅亡は目前に迫っていましたが、最後のあがきとして、エルフは計略を用いました。過去に、エルフがアルダンとベレガンドを殺したように、カンブリュワンも命を奪われたのです。一説によれば、エルフの捕虜になった勇士がいて、かれは嘘を吹き込まれたうえに、心理を操作されました。そして自分の主君を裏切り、エルフに売り渡したといいます。

 

 この背信者は誰だったのでしょうか。高名な歴史学者たちでさえ、真実を突き止められていません。なぜなら、アエアインスに天変地異が起きて、多くの情報と資料が失われたからです。
 禊火神殿の生き聖人こと聖マローンは、勇士のセシェリーンが犯人だと唱え、事件を目撃したことも主張しました。セシェリーンは、ヒトとエルフのあいだに生まれ、アルフボーンとして生きてきた人物です。聖マローンの言葉によると、セシェリーンは、自分の主体性をエルフの側に置いていたので、エルフの絶滅を防ごうとしました。
 禊火神殿を批判する者たちもいて、かれらは当時勇士の一人だった聖マローン自身が、カンブリュワンを殺害したと考えます。その理由には、カンブリュワンがエルフと停戦し、和平を結ぼうとしていたことが挙げられました。
 森騎士ヒューリガンが、戦争の招集に応じなかったことも見逃せません。レンジャーでもあったこの勇士は、カンブリュワンの残虐性に嫌気が差したそうです。ヒューリガンは、秘匿宮廷が滅亡した後でさえも、上級王が戦争を止めないと推測しました。すべての種族を守るために、ヒューリガンが暗殺を行ったともいわれています。
 多くの歴史学者は別の勇士、エリックにも疑惑の目を向け、かれの罪を証明しようとしました。エリックは、カレドルン国の先代国王エッセンガルの息子です。かれの姉妹であるエッセンメイとカンブリュワンのあいだには、婚約が取り決められていたのですが、それは一方的に破棄されました。カンブリュワンが、のちに妻となるブロンウィンに、強い愛情を抱いたからです。
 エッセンメイが、ブロンウィンを告発したと力説する学者たちは、おそらく大半が、エリックの政敵に雇われているでしょう。カンブリュワン殺害の件において、かれらはエリックの犯行を疑いました。カレドルン王位継承権をもつエリックには、父王がカンブリュワンに譲位し、奪われた権利の回復を図った可能性があります。
 広く信じられている噂によれば、そもそも、背信者は勇士どころか生物でさえもありません。破壊神モーロックが、呪術で勇士の姿に変装し、シャドウベインを盗もうとしたともいわれています。もしもそれが事実なら、この逸脱神は、またしても全父を裏切ったことになるでしょう。
 主だった容疑者たちの多くが、カンブリュワンの死亡後に、上級王の位をめぐる争いに参加します。

 

 背信者の正体は解明されないでしょうし、結局それは重要なことではありません。ただひとつの事実があるだけです。カンブリュワンは偉大な勝利を収めた日に、シャドウベインで体を貫かれました。そして列王時代が終わり、天変地異が起きたのです。

 

 現代から百年ほど前に、山やまは崩れて津波が押し寄せ、陸地はいくつにも裂け分かれました。地界の裂け目は冥界の闇に隔てられ、往来できなくなります。太陽は暗くなり、月は凍りつき、全父の声は聞こえなくなりました。
 不吉な日を境に始まったこの時代は、争闘時代と名づけられます。新しい時代では、ヒトや別の種族に不死性がもたらされました。死亡した者の魂は生命の樹に回帰し、新しい肉体をともなって復活します。
 上級王国は滅亡し、十王国も見る影はありません。かつての領地は散逸したか、あるいは冥界に落ちました。跡地に残されたものは、ギルドか軍閥総統の治める諸小王国ばかりであり、かれらは今も覇権を争っています。地界が分裂したように、人の子たちの結束も失われました。イリュドヌ人は諸小王国を襲撃し、ホルワシ人は略奪を思うままにしています。北方人の集団は再び脅威になりました。全父教会は全父教会と禊火神殿に分裂し、禊火神殿は悪の根絶に力を注いでいます。
 ヒトは大きな分かれ道に立たされました。狂気と破壊によって、ティーターンとカンブリュワンの遺産は失われるのでしょうか。それとも新しい英雄が現れ、混沌に秩序をもたらすのか。時間だけが明らかにするでしょう。

 

 若さま、あなたはヒトの歴史について、多くのことを覚えたはずです。私たちは偉大な王国を打ち建てましたが、敵の悪意によって、何度も苦しい思いをさせられました。天変地異ですべての希望が失われ、地界に破滅のときが迫っているという者もいます。
 私はそれを断じて認めません。人の子は何度も敗北しましたが、そのたびに逆境を克服しました。私たちは何度も敵に打ち勝ち、新しい文明を築いたのです。
 エテュリ人であるあなたは、聖地アルダンに住んでいたヒトの子孫であり、その高貴な血は少しも薄くなっていません。どうか剣と冠をもって、人びとと地界がかかされた恥をそいでいただけないでしょうか。

 

用語一覧

 

《あ》:アエアインス(Aerynth)、アルフボーン(Aelfborn) 、アノマニ人(Anomani)、アルヴァエティア王国(Alvaetia)、アルダン[光輝王](Ardan the King)、アルダン人(Ardani)、アルダン[聖地](Blessed Realm of Ardan)、アルノムス[悪漢](Arnomus the Rogue)、アルメウス[若古老](Almeus the Young)、暗影(Shadow)、暗影軍団(Unholy Legion)、暗影戦争(War of Shadows)
《い》:イーヴァルド・カンドーリアン(Ivard Kandorian)、逸脱戦争神(Fallen Warrior)、イリュドヌ人(Irydnu)、生き聖人(Living Saint)、インヴォア人(Invorr)
《う》:ヴァルディマンソール(Valdimanthor)、ヴァンダールンド王国(Vanderlund)、ウィザード(Wizard)、ヴィレンナ[才媛](Virenna, Fairest of the Titans)、ウェンドル[農父](Wendol the Plowman)、運命(Destiny)
《え》:英雄期(Time of Heroes)、エテュリア王国(Ethyria)、エテュリ人(Ethyri)、エスカランドル王国(Escalandor)、エッセンガル(Essengal)、エッセンメイ(Essenmay)、エリック(Eric)、エルフ(Elf)
《お》:オーガ(Ogre)、オーク(Orc)帯騎士会(Knight of the Sash)

 

《か》:カールーン王国(Carloon)、灰塵戦争(War of Ashes)、カエリク・ブラックハマー[元祖聖騎士](Caeric Blackhammer the First Paladin)、ガンド王国(Ghand)、火炎戦争(War of Flames)、鍛冶神(Shaper)、カテレリン[賢母](Kathellerin the Matron)、神(God)、カレドルン王国(Caledorn)、カンドーリア嫡流(Kandorian Line)、カンブリュワン(Cambruin)、カンブリュワン道徳律(Code Cambruin)
《き》:ギラヤ[尼僧](Gillaya the Healer)、ギルド(Guild)
《く》:グウェンダネン人(Gwendi)、グワリンネン海(Sea of Gwalinnen)、軍閥総統(War Lord)
《け》:ケーナリュン(Kenaryn)、ケーナリュンの子(Child of Kenaryn)、ケンタウロス(Centaur)
《こ》:公爵(Duke)、光輝期(Shining Years)、高地人(Hill Man)、コーヴィン(Korvin)、黄金獅子(Golden Lion)、ゴルム[猟師](Gorum the Hunter)、コルウィンネ[産婆](Colwynne the Midwife)、ゴルゲリム[工匠](Golgerim the Smith)、コンウィン(Konwyn)、混沌(Chaos)、混沌軍団(Horde of Chaos)、コンラート(Konrad)

 

《さ》:災厄戦争(War of the Scourge)
《し》:シー(Sidhe)、ジイエンオータイ(Jen'e'tai)、シーフ(Thief)、時間(Time)、始祖人(First Man)、七冠戦争(Contest of the Seven Crowns)、死神(Death)、ジャイアント(Giant)、シャドウベイン(Shadowbane)、十王(Ten Kings)、十王国(Ten Kingdoms)、自由都市(Free City)、呪芸(Arcane Art)、呪縛(Curse)、小王国(Petty Kingdom)、上級王(High King)、上級王国(High Kingdom)、女人族(Amazon)、新王国(New Kingdom)
《せ》:聖典(Holy Scripture)、聖避難所(Holy Refuge)、生命の樹(Tree of Life)、世界人類(World's Children)、セスヘト[大猟師](Sesheth the Hunter)、セスヘリン(Sesherin)、セントウェンド高地の戦い(Battle of Saint Wend's Hill)、全父(All-Father)、全父教会(Church of the All-Father / Holy Church)、善妖人(Fair Folk)
《そ》:総主教(Patriarch)、争闘時代(Age of Strife)、ソルウェンフェルス王国(Sorwenfells)

 

《た》:第一王国(First Kingdom)、第二回聖剣探索(Second Quest for the Sword)、大呪術師(Magician)、大草原(Vast Steppes)、大背教(Great Betrayal)、太陽(Sun)、脱出者(Freed)、タリポント人(Taripontor)、ダンゴーン(Dangorn)、男爵(Baron)
《ち》:地界同盟(Grand Alliance)、秩序(Order)
《つ》:杖の書(Book of Staves)、月(Moon)、土(Earth)
《て》:ディアーミッド・マク・ロアン(Diarmid mac Roan)、ティーターン(Titan)、天変地異(Turning)、天使(Archon)
《と》:東方(East)、同胞神(Companion)、トゥーリン(Thurin)、トゥルーブレイド(Trueblade)、トールヴァガウ[解放者](Torvagau the Liberator)、トールヴァルド[豪傑](Torvald the Strong)、ドラエセン・トゥルーソード(Draethen Truesword)、ドラゴン(Dragon)、奴隷拘束(Captivity of Man)、ドワーフ(Dwarf)

 

《な》:ナイト(Knight)、南方(South)
《ね》:ネイション(Nation)

 

《は》:バード(Bard)、背信者(Traitor)、半神(Demigod)、
《ひ》:必滅人(Mortal)、ヒト(Human)、秘匿王国(Hidden Kingdom)、秘匿宮廷(Hidden Court)、人の子(Son of Men)、ヒューリガン[森騎士](Hurrigan the Huntsman)、悲涙戦争(War of Tears)、昼中時代(Age of Days)
《ふ》:フィン・アプ・ クミル(Finn ap Cummil)、不具神(Maimed God)、不滅帝国(Deathless Empire)、ブレシルド王国(Brethild)、プレレイト(Prelate)、ブロンウィン(Bronwyn)
《へ》:兵馬(Horse Lord)、ヘドルシエル(Hedrusiel)、へヴラリス[牧女](Hevralis, Lady of Beasts)、ベレガンド[探究者](Beregund the Bladeseeker)、変形生物(Twisted Breed)
《ほ》:ホルワシ人(Horwathi)、北方(North)、北方凍土(Frozen North)、北方人(Northman)

 

《ま》:魔界(Chaos)、魔界門(Chaos Gate)、魔神(Dark Lord)、マローグ(Malog)、マローン(Malorn)
《み》:禊火神殿(Temple of the Cleansing Flame)、ミノタウロス(Minotaur)
《む》:無名人祖(Unnamed One)
《め》:冥界(Void)、メリッサル市(Mellissar)、メルバント王国(Melvaunt)
《も》:モーロック[逸脱神](Morloch the Fallen God)

 

《ら》:楽園(Blessed Vale)、ラシャヴァ[鬼嫁](Lashava, Mistress of Storms)、ラムボーン王国(Lambourne)
《れ》:隷属期(Cruel Years)、列王時代(Age of Kings)、レネリンド平原の戦い(Battle of Rennelind Field)、レンジャー(Ranger)

 

《ゆ》:勇士(Champion)
《よ》:妖人軍団(Elvish Host)、妖人帝国(Elvish Empire