シャドウベインの背景世界

MMORPG、Shadowbaneがもつ舞台設定の翻訳

Minotaur People (ミノタウロスの俗衆)

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 北方の荒地に住むミノタウロスは、世界人類のあいだで、最も強い凶暴性をもっている。智者たちおよび識者たちにおける、大勢の両者が、ミノタウロスに対し、世界人類と呼ぶことを拒否した。なぜなら、かれらは、アラコイックスなどを除く、文明的な諸種族とは異なるからである。ミノタウロスが、産出もしくは製作の、神によるどちらかを経て生まれていないことは、もうひとつの理由である。観察と分類を試みる者たちにとって、ミノタウロスの大きな体は、長く目視できないほどに恐ろしい。
 ハーフジャイアントと同程度の身長をもつ、ミノタウロスは、両肩から雄牛の頭が生えている。さらに、長くて曲がっている二本の角をもっている。ミノタウロスがもつ脚は、人のものではなく、雄牛の後脚であり、厚い毛に覆われ、二つに割れている蹄をもっている。短い尻尾は、獣の性質を表すものとして、ミノタウロスがもつ背骨の底部から生えている。ミノタウロスがもつ未発達な喉は、かろうじてヒトの言葉を鳴らせるが、かれらの声は耳障りである。ミノタウロスの戦闘集団による怒号は、一度聞けば忘れられないほどに恐ろしい。

 

 ミノタウロスの容姿は威圧的であるが、かれらがもつ肉体の諸特徴は、より強い恐怖を煽るといえる。ミノタウロスは、戦闘と重労働のために繁殖された。かれらは、ハーフジャイアントよりも力が強いうえに、持久力と頑丈さの両者において、ドワーフのものを上まわっている。このような種族は、ミノタウロスだけである。
 しかし、ミノタウロスがもつ物理的な優位性には、代償がともなっている。巨大である超自然的な骨格は、精緻な作業に向かないため、かれらは、地界における文明的な諸種族のなかで、最も動作が鈍い。ミノタウロスの知性は、諸種族のものと比べて最も低い。創造されたときの苦難により、かれらの心は壊れたため、アルフボーンとイレケイの両者のものよりも、魂は脆弱になった。

 

 北方地域で作られたため、ミノタウロスは凍土での生活に適している。ミノタウロスがもつ堅い肌と毛皮は、防寒に優れており、かれらの諸群集は、激しい吹雪のなかでさえ行進する。ミノタウロスは、暑い気候を不快に感じる。そのため、幸いなことに、南方の温暖な土地には住みつかず、地界における多くの人びとが被害を免れた。
 ミノタウロスがもつ大きな手は、高度な手作業に向いていない。かれらのうちの少数だけが、十分な賢さをもっており、道具を製作できる。ミノタウロスの顔は直視が難しいほど恐ろしく、かれらがもつ牛の頭は、油断した者たちを危険に遭わせる。ミノタウロスのもつ、分厚い頭蓋骨と怪力の両者は、破城槌のように敵を打ち砕く。じっさいに、多くの人びとが、牛男の湾曲した角に貫かれ、犠牲となった。

 

用語一覧

 

《あ》:アルフボーン(Aelfborn)
《い》:イレケイ(Irekei)
《う》:牛男(Bull Man)

 

《か》:神(God)

 

《し》:識者(Loremaster)
《せ》:世界人類(Children of the World)

 

《ち》:地界(World)
《と》:ドワーフ(Dwarf)

 

《な》:南方(South)

 

《は》:ハーフジャイアント(Half Giant)
《ひ》:ヒト(Man)
《ほ》:北方(North)、北方地域(Northland)

 

《み》:ミノタウロス(Minotaur)