不滅帝国がアルダン国との戦争を始めた、昼中時代の初期に、エルフの哲学者であるエリアンネス・レイスロックが有名になった。かれは、ヒトたちが、エルフに劣らない霊性をもっていると考え、ヒトと講和を結ぶべきと唱えたために、大きな物議を醸した。
エルフたちはアルダン国に悪疫呪詛をかけ、ヒトの人間性を減少させて、かれらを獣へ変えたうえに、全員を奴隷にした。そのあとに、エルフの全父教会で活動していたエリアンネスは、同組織から離籍した。
エリアンネスは、ギリアンデア王から敵対的な調査を受けた。さらに、ネロリアンネン王妃の気まぐれで、エリアンネスは、かれが唱えた理論の証明を強要された。王妃に認められるときまで、扇動の罪で刑に服すことになったのである。エリアンネスとかれの弟子たちは、人里はなれた修道院に軟禁された。同施設で、かれらは多数のヒトたちを養育して、会話および読み書きを教え、ヒトたちをほんとうの子供のように扱った。
残念ながら、エリアンネスの容疑は王による処罰を招き、エリアンネスは殺害され、弟子たちは辺境の土地へ逃げた。最終的に、エリアンネスの弟子たちはケンタウロスたちと出会った。そして、奴隷であったヒトたちの反乱および、当時の世界をとりまいた大紛争の、両者における種を植えた。エリアンネスに奉仕した過去をもつ、歴史学者のトファリオンは、かれの部下たちを連れて潜伏した。複数の時代にまたがり、トファリオンたちは活動してきた。ヒトへの援助ならびに、強欲および野心の、エルフがもつ両者を減少させるために、可能な限りの力を尽くしてきたのである。
用語一覧
《あ》:悪疫呪詛(Blood Curse)、アルダン国(Realm of Ardan)
《え》:エリアンネス・レイスロック(Erianneth Wraithlock)、エルフ(Elf)
《き》:ギリアンデア[王](King Giliander)
《け》:ケンタウロス(Centaur)
《せ》:全父教会(Church of the All-Father)
《と》:トファリオン(Tophalion)
《に》:人間性(Humanity)
《ね》:ネロリアンネン[王妃](Queen Neloriannen)
《ひ》:ヒト(Human)、昼中時代(Age of Days)
《ふ》:不滅帝国(Deathless Empire)
《れ》:歴史学者(Loremaster)