シャドウベインの背景世界

MMORPG、Shadowbaneがもつ舞台設定の翻訳

チャネラーについての研究(Study about Channeler)

※全部が執筆中です。
※SBチャネラー=シャドウベインのチャネラーの略称

 

〈名称の由来〉

 

「channel」の意味(英語):
 水路、可航水路、運河、(陸地と島との間などの広い)海峡、(水を流す)水管、導管、(道路の)溝、側溝、暗渠(あんきよ)、(ラジオ・テレビなどの)チャンネル。

出典:Weblio辞書のchannel

 

「Channeler」の意味(英語):

 チャネリング (英: channeling, channelling) とは、高次の霊的存在・大聖(神智学で言うマハトマ)・神・宇宙人・死者などの超越的・常識を超えた存在、通常の精神(自己)に由来しない源泉との交信法、交信による情報の伝達を意味し、アメリカで1980年代に隆盛した「ニューエイジ運動」の中で使われるようになった名称である。
 1972年にジェーン・ロバーツ(英語版)(1929年 – 1984年)と夫のロバート・バッツ(1919年 - 2008年)が『セスは語る』(Seth Speaks) を出版したことから始まったと言われる。

出典:Wikipediaチャネリング

 

〈現代ファンタジー作品における採用〉

 

時の車輪(原題:A Wheel of Time|著者:Robert Jordan)の第一巻(原著の発売年:1990|日本語版の発売年:1997)
出典:A Wheel of Time WikiのWeave
・シャドウベイン(原題:Shadowbane)[先行情報](公開年:1999|日本語版の発売年:2003)
・シャドウベイン(原題:Shadowbane)[詳細情報](公開年:2001|日本語版の発売年:2003)
出典:Shadowbane Official Site in Beta、4Gamer.net:MMORPG「Shadowbane」発売日決定&Mac版も同時発売
フォーゴトン・レルム(原題:Forgotten Realms|製作者:Ed Greenwood|発売年:1985|日本語版の発売年:2009)の関連商品、フェイルーンの魔法(原題:Magic of Faerûn|著者:Sean K. Reynolds、Duane Maxwell、Angel Leigh McCoy|発売年:2001|日本語版の発売年:2005)
出典:The Forgotten Realms Wiki:Forgotten Realms、The Forgotten Realms Wiki:Magic of Faerûn

 

〈資料:糸と布〉

 

・シャドウベイン(2001)におけるチャネラー

The Channeler, Weaver of the Tapestry

 

For Ages there have been those who have studied the Tapestry of Life. Granted the gift of Magesight, they can see beyond the veil of illusion and study the Threads of Creation, called Leylines by the Wise. In time, they discovered the true nature of the Threads, and found that all matter and energy is in constant motion. The five elemental forces, Earth, Air, Fire, Water, and Spirit, continually bind and twist to form every object and creature in our World, and the Leylines serve as the conduits for their motions.

つづれ織りを織る者ことチャネラー

 

 複数の時代において、生命織布を研究した者たちがいる。術者視覚に恵まれた者たちは、錯覚の覆いに隔てられないため、賢者に力線と呼ばれる創造糸を研究した。やがて、研究者たちは創造糸の本質を解明し、物質と活力の両者における全部が、常に運動していることを発見した。土と風および火と水ならびに霊の、元素における諸力は五つある。それら同士が絶えず結びつくことにより、地界における全無生物と全生物の、両方が形づくられている。つまり、力線は、運動における導管として機能しているのである。

出典:Shadowbane Official SiteのChanneler

 

時の車輪(1990)におけるチャネラー

There are five different flows that can be manipulated with the One Power: Air, Earth, Fire, Spirit, and Water; these are known as the Five Powers. Each of the Five Powers produces a different effect when woven. For example, weaving Fire on a candle wick ignites it, lighting the candle. More complex weaves require more than one flow to be used, but produce more spectacular results.

 

Typically when a channeler is finished with a weave he or she simple lets go of the threads involved and lets the weave either "wink out" or simply dissipate.
 一力を用いることで操作できる、五つの異なる流動が存在する。それらは、風と土および霊と水のことであり、五大諸力という名称で知られている。五大諸力のうちにある個別のものは、織られたときに異なる効果をおよぼす。たとえば、ろうそくの芯に対して火を織ることで、点火されて明るくなる。より複雑な紡織においては、複数の流動を利用しなければならないが、よりすばらしい結果が得られる。

 

 チャネラーが紡織を終わらせたとき、かれらは諸糸を複雑に編ませるが、退けさせるか単純に消滅させるかの、どちらかもうながす。

出典:A Wheel of Time WikiのWeave

 

・フェイルーンの魔法(2001)におけるスペルファイアチャネラー(Spellfire Channeler):

Spellfire is the raw energy of the Weave. Most who bear this gift never have the time or opportunity to develop these skills. Those who do practice their spellfire are able to hone their talent into a tool with fantastic abilities that most dabblers can only dream of.
 呪文火は、紡織における粗雑な活力である。この才能に恵まれた者たちの大多数が、諸技術を学ぶために必要な、時間および機会が不足する。呪文火を練習する者たちは、かれらの才能を、非現実的なほどに見事な諸技能へ昇華させられる。

出典:Forgotten Realms Helps:Faerûnian Prestige Class : Spellfire Channeler

 

※Spellfireという単語じたいは、フォーゴトン・レルム(1985)における、小説版の一巻(1988)およびトレーディングカード版(1994)の、両方で題名に採用されており、三者において重要なものといえます。しかし、The Forgotten Realms Wikiを調査したところ、同サイトにおいては、小説版の登場人物たちにおける諸記事にでさえ、Channelerの語をふくむ記事は存在しません。したがって、SpellfireにChannelerを組み合わせたSpellfire Channelerは、フェイルーンの魔法(2001)が初出であると推測します。
出典:Forgotten Realms Helps:Faerûnian Prestige Class : Spellfire Channeler、ダンジョンズ&ドラゴンズ日本公式サイト:スペルファイアー・チャネラー

 

〈結論:糸と構造物〉


 上記の三作品に共通する事柄は、諸元素である諸糸(Threads)を織ることで構造物(シャドウベインでは布、時の車輪では網)を作り、現象を引き起こすことです。スペルファイア・チャネラーは、火しか操作しません。SBチャネラーは、霊の利用ができなくはないですが、不得意です。三作品の中で最も古く、他の二作品におけるチャネラーの由来であるものは、時の車輪(1997)であるといえます。ニューエイジ運動におけるチャネラー(1972)は、霊的存在との交信をおこないますが、元素を扱うことはありません。
 次は、時の車輪(1997)じたいにおける、チャネラーの由来を考察していきます。筆者は、インド系の諸宗教におけるスートラ(漢語では経)が、糸および布についての由来であると推測します。

 

スートラ【sūtra】

 古代インドでベーダ理解のための補助学の綱要を暗誦用に圧縮した,独特の散文体による短文の規定,およびそのような文体で編纂された綱要書。ベーダを伝承する学派の中で用いられたが,後にはそれ以外の哲学・学芸の学派もその教理の綱要書にこの文体を用いたので,それらの作品もスートラと呼ばれる。原義は〈糸〉で,花を貫いて花輪とするように,教法を貫く綱要の意となったと考えられる。仏教もこれにならい釈迦の教法を文章にまとめたものを総称してスートラ(パーリ語ではスッタsutta)と呼んだ(ただし,仏教の〈経典〉には文体的にはスートラ体といえないものが多い)。

出典:コトバンク:スートラ

 

ヴェーダ補助学の初出は紀元前四世紀ごろです。
出典:Wikipediaヴェーダーンガ、Wikipediaパーニニ

 

〈資料:歌〉

 

It is written that, in the Beginning, the All-Father did sing with a great voice, and His Song became substance and the substance took Form.
天地創造のさいに、全父は力づよい声で歌い、かれの歌は実体になり、実体は実在を成したと記されている。

 

The ancient masters discovered that they could speed, slow, or redirect the elemental flows, intoning chants that are but the echoes of the All-Father's great Song.
古代の熟練した術者たちは、元素における流動の速度を上下させたり、その進行方向を変化させられるようになった。とはいえ、かれらの歌唱は、全父による偉大な紡織歌の残響にすぎない。

出典:Shadouben Official Site:Channeler

 

〈結論:歌〉


シャドウベインをふくむ大多数のファンタジー作品において、ほとんどのばあい、魔法の発動にはSpell(呪文)が用いられますが、SBチャネラーのばあいには、Song(歌)が用いられます。このSongの由来は、マントラ(漢語では真言)であると筆者は推測します。

 

マントラ【mantra】

 サンスクリット語で本来は文字,言葉を意味するが,宗教的には賛歌,祭詞,呪文などをさすために使われ,インドではベーダ聖典,またはその本文であるサンヒターのことをいう。

出典:コトバンクマントラ

 

ヴェーダの起源は紀元前1000年ごろ
出典:Wikipediaヴェーダ

 

〈要約と超能力の用例〉


 SBチャネラーは、特殊な歌をうたことで、生命的な活力である諸元素を、諸糸として操作し、つづら織を編みあげ、さまざまな現象を引き起こします。僧侶および仙人である、インドのバラモンたちによる例をいくつかあげます。

 

 一六世紀、ムガル皇帝アクバルは(中略)これ(火焔という曲)を歌うように命じた。(中略)ターンセーンは、しかたなく、歌いだした。歌が絶好調に達すると、火焔のような熱風が冬の大地を舐め、飛ぶ鳥は焼け落ち、木の葉は枯れ散り、川の水は沸騰し、宮廷のありとあらゆるランプに火が灯った。ターンセーンの体温も上昇し、いよいよその身が火焔に包まれる、と思ったそのとき――。
「雲」という曲の歌声が流れた。雷鳴がとどろき、篠つく雨が大地をうがった。(中略)じつは彼は、「雲」を歌うようにと、娘と弟子にいいわたしていたのである。

出典:伊藤武『図説インド神秘事典』、1999年、一刷

 

〈下記は執筆中〉

 

〈超能力の理論〉


藤武『図説ヨーガ・スートラ』

 

形而上学

 

ロゴスとの比較
周りつづける車輪:インド
風=大気と電気:
北川 信一郎 、三浦 和彦、河崎 善一郎、道本 光一郎、『大気電気学』
古代ギリシアの元素論
実在論プラトン
神秘言語哲学
バルトリハリ『古代インドの言語哲学

 
〈年表〉

 

〈参考文献〉

 

4Gamer.net:MMORPG「Shadowbane」発売日決定&Mac版も同時発売
https://www.4gamer.net/games/002/G000218/20030423223851/
・A Wheel of Time Wiki:The Eye of the World
https://wot.fandom.com/wiki/The_Eye_of_the_World
・A Wheel of Time Wiki:Weave
https://wot.fandom.com/wiki/Weave
・Forgotten Realms Helps:Faerûnian Prestige Class : Spellfire Channeler
https://www.realmshelps.net/charbuild/classes/prestige/realms/sfirechanneler.shtml
・The Forgotten Realms Wiki:Forgotten Realms
https://forgottenrealms.fandom.com/wiki/Forgotten_Realms
・The Forgotten Realms Wiki:Magic of Faerûn
https://forgottenrealms.fandom.com/wiki/Magic_of_Faer%C3%BBn
Weblio辞書:channel
https://ejje.weblio.jp/content/channel
Wikipediaヴェーダ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%80
Wikipediaヴェーダーンガ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%AC
Wikipediaチャネリング
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%8D%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0
Wikipediaパーニニ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%8B
・Shadowbane Official Site:Channeler
https://web.archive.org/web/20011216051804/http://shadowbane.ubisoft.com/gameinfo/classes/channeler.shtml
・Shadowbane Official Site:Theurgy
https://web.archive.org/web/19991128200634/http://www.shadowbane.com/theurgy.html
コトバンク:スートラ
https://kotobank.jp/word/%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%A9-84351
コトバンクマントラ
https://kotobank.jp/word/%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%A9-138090
ダンジョンズ&ドラゴンズ日本公式サイト:スペルファイアー・チャネラー
http://hobbyjapan.co.jp/dd_old/fr/mof/0914_01.htm

 

付録

 

www.youtube.com

 

www.youtube.com

 

www.youtube.com